2014年05月16日

ねじりまんぼ 篠津川橋梁(3)

 古くて長いほうのねじりまんぼの坑門を見る

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川の水は澄んでいる。赤レンガで損傷している様子はない

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側壁は石垣でしっかりレンガのアーチを支える

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ふと見ると、「異形レンガ」が使われている。帰宅して写真を見て気が付いた。
平行四辺形のレンガだ。割って整形したように見えない。
この場所に使うべき形状のレンガを生産したのだろう。平行四辺形というのも初めてだ。

アーチは「ねじれねじれのねじれまんぼ」

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スマホの傾斜計アプリで38°を示している
この写真に映るレンガの傾きを別の方法で測った。間違いなく38°

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理論値カーブから斜架角θで外れ、この起拱角βで外れている。
また、文献で紹介されている値からも外れている
大ハズレだ

このあと見る兵田川橋梁もこの理論値から外れる

我が家のそばの田中の丸またと呼ばれる茨木の門の前橋梁は明治7年、高槻、山崎近辺のねじりまんぼは皆この年のものだ。
お雇い外国人の指導のもと厳格に理論通りの設計施工が行われたのであろう。
いわば「初代ねじりまんぼ

それが、滋賀県管内にはいると建設時期が明治22年と15年もの時差を生じている。
この明治22年に新橋-神戸間の東海道本線が全線開通している。

お雇い外国人から教育を受けたが既に日本人技術者自身による設計が行われている時期だ

ちなみにこの年の「狼川橋梁」というねじりまんぼも「混成工法」と呼ばれる特殊な工法だ。

東海道本線の全線開業前に、あるところでは「ねじれねじれのねじりまんぼ」
別のところでは坑門口のみレンガを平積みしあとは捻じるという「混成工法」
ねじりまんぼも新しい展開を見せているようだ。

理論を無視というのでは無くてこの頃、レンガ同士をつなげるモルタルの性能が高まったのかもしれない。セメントの使用量に余裕ができたのかもしれない。初代ねじりまんぼの時代はセメントも輸入していたという。
石造りのねじりまんぼならアーチリングという概念はわかるがモルタルで一体化したレンガ構造物が果たして石造りのねじりまんぼのように起拱角を厳密に守る必要があるのだろうか?
少々のねじり具合なら大丈夫だ〜と言っているような気がする。

ちなみに 琵琶湖疏水のねじりまんぼはこの前年の明治21年。
ここのねじりまんぼはねじりすぎ」と昔言い捨てた覚えがある。



posted by たけちゃん at 21:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | 更新情報をチェックする